「よりそいホットライン」一人で悩むよりまず相談を
生活の中では様々な悩みを抱えるものです。中には誰にも相談できず、生きることが苦しいと感じる方も多いでしょう。
心がしんどいと思われる方は、一度「よりそいホットライン」に相談してみましょう。
よりそいホットラインとは?
「よりそいホットライン」とは、2011年に「一般社団法人 社会的包摂サポートセンター」が設立した、24時間通話料無料、年中無休の悩み電話相談です。
2011年といえば「東日本大震災」が発生した年です。未曾有の災害により多大な困難を抱える方が急増しました。
「一般社団法人 社会的包摂サポートセンター」はこのような時期に支援を受けることができない方、社会的に排除されがちな生活困窮者、高齢者、外国人、セクシャルマイノリティ、DV被害者、障がい者、ホームレス、多重債務者などへの支援を通じて「居場所を実感できる社会の実現」を寄与することを目的として設立されました。
「よりそいホットライン」は、この目的を通じて提供されている悩み相談電話サービスです。
よりそいホットラインの利用方法
「よりそいホットライン」を利用するには「0120-279-338」に電話をかけます。岩手、宮城、福島の東北3県からは「0120-279-226」にかけます。
通話料は無料のフリーダイヤルで固定電話、携帯電話(フィーチャーフォン、スマートフォン)、PHS、公衆電話からでも利用可能です。24時間、365日、年中無休で受付しています。
電話をかけると音声ガイダンスが流れますので、下記の悩み相談別の番号を選び、受話器の番号をプッシュします。
- 暮らしの困りごと、悩みを聞いてほしい方
- 外国語による相談(Helpline for foreign people、英語、中国語、韓国・朝鮮語、タイ語、タガログ語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、ネパール語、インドネシア語などに対応可能)
- DV、性暴力など女性の相談
- 性別の違和や同性愛などに関わる相談
- 自殺を考えるほど思い悩んでいる方
- 被災後の暮らしで困っている方
お金で困っている方は、お金に関する総合的なメディア「お金借りるトリセツ」が参考になります。
よりそいホットラインがつながりやすい時間帯は?
よりそいホットラインは24時間365日受付可能です。一方、口コミや評判情報によると「全然つながらない」という声が多く見受けられます。
2020年春からの「新型コロナウイルス」の影響で相談件数も急増していると予想され、現在は非常につながりにくい状況となっています。
比較的つながりやすい時間帯としては、やはり日中を避け、「深夜~早朝」と考えておきましょう。
また悩み相談の「③DV、性暴力など女性の相談」は、主婦の方が多忙な時間帯の「午前7時頃」や「夕方」の時間帯も狙い目かもしれません。
「利用したいがつながらない」という方は「FAX」「スカイプ」「チャット」での利用も考えてみましょう。
プライバシーは大丈夫?
「相談を行いたいが、プライバシーが心配」という方でもよりそいホットラインは安心して利用できます。
相談については氏名を伝える必要がありませんし。
人に言えないような相談でも安心して気軽に打ち明けましょう。電話番号を知られたくないという場合は、あらかじめ非通知設定でもつながりますので安心です。
よりそいホットラインの苦情内容は?
どのような内容でも安心して相談できる「よりそいホットライン」ですが、一部で苦情内容の情報も見受けられます。
次のような苦情が報告されています。
- 全然、寄り添ってくれない
- 投げやりな態度が腹立った
- 威圧的で上から目線
- 対応してくれた相談によって差がありすぎ
- 地域によって対応が違う
相談件数が膨大に及んでいますので、相談員の方も対応が難しいかもしれません。また苦情ではないのですが、相談員は選ぶことはできません。
例えば「女性特有の悩みなので、女性の相談員に聞いてほしい」といった対応はできません。
もちろん、これらの苦情がすべて「よりそいホットライン」のすべてではありません。
親身になって相談に応じてくれるという評判も多く見受けられますので、これらの苦情内容から「よりそいホットライン」を避けるべきと判断するのは性急です。
とくに「2ちゃんねる」「5ちゃんねる」などの情報には信憑性が欠けているものも多いので、よく見分けるよにしましょう。
なぜよりそいホットラインの評判には悪いものが多いのか?
よりそいホットラインには、残念ながら悪い評判のものが多く見受けられます。
もちろん「親切な対応だった」「心が楽になった」という良い評判もありますが、やはり先に挙げた苦情の評判が目立ちます。
よりそいホットラインの相談者の6割以上は、何らかの障害をお持ちの方であるといわれています。
多くの相談者が障害、特に精神障害を抱える方であるという現実に対して、相談員の言葉の使い方(言葉の選び方)から始まる精神障害者対応の教育が十分でないことが、一つの要因と考えられます。
もちろん素晴らしい対応ができる相談員の方もおられるはずです。
しかし障害者対応が不慣れな相談員に対して、自分の気持ちを否定されたような感情を抱いてしまうのかもしれません。
「よりそいホットライン」の「よりそい」という言葉には、精神障害を抱えておられる方に対して、「自分の心の痛みに優しく寄り添ってくれる」というイメージを抱かせるものです。
相談者は、このようなイメージを期待して相談しているのに対し、相談員には、それだけの受入対応が難しいのが実情でしょう。
恋愛相談はできない?
恋愛に対する悩みを誰にも相談できなくて困っているという方もおられるでしょう。
しかし「よりそいホットライン」で受付している相談内容の項目には「恋愛相談」はありません。「彼氏・彼女が欲しい」といった相談はできません。
ただし以下のような内容であれば相談も可能です。
- 性暴力、ドメスティックバイオレンス
- 性別や同性愛などに関わる相談
- 死にたいほどのつらい気持ちを聞いてほしい人
まとめ
24時間365日、悩みを相談できる「よりそいホットライン」。しかしなかなか電話がつながらない実情で、利用しづらい面もあります。
利用者が少ないと予想される深夜の時間帯、または逆に相談員の数が多いことが予想される午前中などに、根気よく電話をかけ続けることも求められます。
いずれにしても、悩みを一人で抱えることはよくありません。
「よりそいホットライン」」の他にも、様々なサービスが用意されています。多くの情報を入手して、少しでも心が楽になれれば幸いです。
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